口下手の直し方

聞き上手は話し上手

口下手な人によくある失敗例が、自分ばかりしゃべってしまい、話が一方通行になってしまうことです。

対話や会話は、「話し手」と「聞き手」の両方がいなくては成立しません。
相手がまったく聞いていなければ、それはただの「音」にしかすぎないのです。

たとえば、誰かと話しているとき、隣に知らない人が携帯電話で話をしていても、内容は気になっていないので聞こえていないはずです。忙しい通勤時間に聞こえてくる街頭演説なの話は騒音にしか聞こえてきません。これは、対話・会話ではないのです。

極端ではありますが、口下手の原因として「相手が見えていない」ということがあります。
相手がどんな反応をしているのか気にせずに、あるいは無視して話を進めるような話し方はいけません。会話は言葉のキャッチボールですから、相手の反応によって微妙にニュアンスを変えるのが上手な話し方と言えるでしょう。

相手が興味がなさそうにしていたら話題を変える。
乗り気なようなら、さらにその話題を深く続けていく。

話すことにだけ意識を集中させてしまうと、相手の反応が見えません。口下手を克服するには、まず聞き上手でもある必要があるのです。相手の言葉の裏に隠れている相手の心理にまで気を配れるようになりましょう。

原稿を見ながら話すな

人前でのスピーチの場合のことになりますが、原稿を用意するのは、万一、ストーリーや言葉、数字を忘れた場合に確認することができるので、「保険」という意味では必要なことです。

とはいえ、一字一句、原稿通りのスピーチをするのでは、上手な話し方とはいえません。
むしろ原稿はないほうがいいです。

間違って話を飛ばしていまったときに話の流れを変えられないですし、
感情のこもった話し方にはならないなど、多くのマイナス面があるからです。

しかも、一度原稿に頼りすぎるてしまうと、原稿がないと不安になり、スピーチがしづらくなったりします。いつまでたっても上手な話し方は身につきません。スピーチは、作った原稿通りに話をするという意識で行ってはいけないのです。

メモをしておくのは話の流れと細かな数字くらいにしておき、話の構成(=話しの順番)は、すらすら出てくるようにしっかり頭に叩き込んでおきましょう。仮に、原稿を一字一句、丸暗記したとしても、うっかり途中で忘れたり詰まったりした場合に、かえって「どこに書いてあったかな」などと焦ってしまい大失敗につながります。

よいスピーチには内容もさることながら、話し方の表情、姿勢、態度も非常に重大な要素です。原稿に頼りすぎると、話し方も態度も自信のない「話下手な人」という印象を与えてしまいます。

人の心を揺さぶる話し方

心のこもっていない話し方、熱意の感じられない話し方では、聞き手が引き込まれることは、まずありません。下手すると、聞く気になってもらえないことさえあるでしょう。

感情がこもった話というのは、必ず人の心を揺さぶります。
感動的なシーンがあり、涙ながらに話す姿を見たとき、もらい泣きするのも同じ原理ですね。
悲しい時にはそのまま悲しそうに、嬉しい時には嬉しそうに話せば、それだけで相手の心を動かします。

感情を無理に込めようと力む必要はありません。本当に悲しい気持ちで話をし、本当に嬉しそうに話をすれば、自然に感情豊かな話し方になります。話すことに自信がないから、緊張が強くなったり、恥ずかしがった話し方になったりするものです。それも、感情がこもった 話し方ができない原因のひとつです。

感情はテクニックではありません。

話を伝えたいという強い思い、熱心に話をすれば、自然と感情のこもった話し方になるものです。

お笑い芸人に学ぶ「口下手 改善法」

テレビに出てくる一流のお笑い芸人は、みんな口上手には感じませんね。
では、タレントにしても、落語家や漫才家、話をすることを職業としている人は、果たして「ぶっつけ本番」で話をしているのでしょうか?

答えから言いますと、まずそれはありません。

テレビの前だというのに、緊張もせずに上手く話せているのは本番の前に、何十回、何百回という練習をしているからこそ、上手くいくのです。お笑いにも、ネタがあることはご存知でしょう?まさに、それです。

口下手を改善する方法は、どうもここにありそうですね。

口下手な人は、その場で考え考え、思いつきで話をする傾向があります。
それで、テンポが悪くなったり、話が飛んだりするわけです。

昔、アメリカでは、「スピーチの機会がもっとも多いレーガン大統領が一番スピーチの練習をする」といわれていました。俳優出身だけあって、ぶっつけ本番がいけないということをよく知っていたようです。

大勢を相手にするスピーチに限らず、1対1の座談会、面談などにしても、ぶっつけ本番はよくありません。頭の中でいいので、1回でも2回でもリハーサルをしておくことで、失敗も口下手も抑えることができます。

お笑い芸人の人でも、急に振られたり、生放送だったりすると、いつもと違って見えることはありませんか?お笑い芸人も人間です。テレビという大衆の目に晒される状況で失敗するのは誰でも怖いですので、彼らも緊張はするのです。

実は、短いスピーチほど失敗する確率が高くなると言われています。

失敗が許されないからです。
長いスピーチなら失敗を途中で取り戻すことができますが、
3分間くらいの話しの長さですと、大きなミスをしたら取り戻せません。

お笑いも3分間のコントと、1発ギャグでは、時間の短い1発ギャグのほうが難易度は高いでしょ?(笑)
口下手 改善法もまさにそこにあります。

短いスピーチほど、ぶっつけ本番はしないこと!

日本人だから口下手?

「言いたいことがあるのに、上手く伝えられない!」という悩みを持っている口下手な方は非常に多いです。

たとえば、パソコンを想像してください。
あなたが思いのままに情報を打ち込むだけで、それが人に読みやすい、わかりやすい文章となって画面に出てくるかとい言われれば、そうではありませんよね。

入力してから出力するまでの間には、加工・編集といった作業が必要になるわけです。
通常「書く」という作業では、入力の段階でほとんど加工作業も一緒に行っています。考え、悩みながら入力しているはずです。ところが「話す」ということは、声に出す前のほんのわずかな時間で加工作業を終えないといけないわけです。

「話す」のは「書く」よりも何倍も難しいことなので、
「言いたいことが上手く伝えられない」のは当然のことなのです。

話し上手な演説やスピーチは、きちんと前もって加工作業をしており、十分な練習と慣れがあるからこそ、上手くできたかのように見えるわけです。

「言いたいことを頭の中で整理する」ことも訓練(=慣れ)すれば、もちろん速くなります。幼い子供が徐々に話せるように、後からジワジワと効いてきます。日常生活でも頭の中で整理してから話す習慣を身につけていれば、すぐに身につくでしょう。

余談ですが、日本は「言いたいことを整理する訓練」を教える機会が少なすぎるのが、口下手の原因とも言われています。アメリカやイギリスでは、子供のうちから、スピーチやディベートという形の教育がなされているんですね。

しかし、日本は義務教育でマニュアル(教科書)どおりに習うことが当たり前になってしまい、自分で創造して人前で発表する機会が非常に少ないです。当然、その結果として、社会にでてから「日本人の9割は、人前で話すとなると突然、口下手になってしまう」という現象が起きてしまっています。

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